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蒼夜の混沌とした頭の中を徒然に書き綴るぺぇじ
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「はい、どうぞっス」

礼を言って、少年が差し出したカップを受け取る。
中に入っているのは――青い液体だった。

青い。なんか青い。やたらと青い。

ここまで青い飲み物は見たことねぇ。
さすが地球外惑星(推定)。

「どうしたっスか? 飲まないっスか?」

飲んでも平気かどうか悩んでいると、少年が不思議そうに聞いてきた。

「ん、ああ。これ、このまま飲んで平気なのか?」

「平気っスよ。クンの実のジュースっスから、のどが渇いてる時には最高っスよ」

証明するように自分の分に口をつける少年。
どうやら普通に飲めるものらしい。
そうとわかれば、ためらう必要もない。
ありがたく飲ませてもらおう。

「――――ん、おお? なんだこれ。目茶苦茶美味いな」

「そっスか? 実は、これにはちょっと自信があるんスよ」

言うだけあって、マジ美味い。
清涼飲料に近く、口当たりと喉ごしがすげぇいい。
気付けば、カップは空っぽになっていた。

「っぷはー。いや美味かった。ありがとな」

「どういたしましてっス。おかわりはどうっスか?」

「いや、もういいわ。それより、聞きたいことがわりとたくさんあるんだが、いいか?」

「いいっスよ。オレにわかることなら、なんでも聞いてくださいっス。
 えぇっと」

そこまで言って口ごもる少年。

…………そういえば、まだ名乗ってもいなかったな。

「直哉だ。高畑直哉」

「タカハタナオヤっスか。
 家名があるってことは、貴族様っスか?」

「いや、別に貴族ってわけじゃない」

極々一般人だ。

「そうなんすか。でも……」

「俺の生まれた国じゃ、皆名字を持ってるもんなんだよ」

「そうなんスか」

感心したように何度も頷く少年。

「申し遅れたっス。オレはセンギっていうっス」

少年――センギは、何が嬉しいのかにこにこと笑顔を浮かべる。

「センギ、俺何かおかしなこと言ったか?」

「え? ああ、いやいや違うっスよ。ただ、人間と話すのは久しぶりだったっスから」

そうなのか。
まあ、こんな森の中じゃあまり人は来ないだろうしな。

「それじゃ、存分に会話を堪能してくれ。で、聞きたいことなんだが――」

「おとーさん、クンの実がなくなってる~」

俺の言葉を遮るように、子供特有の高い声が響いた。
扉を開けて部屋に入ってきた声の主は、燃えるような赤い髪をした少女だった。
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