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蒼夜の混沌とした頭の中を徒然に書き綴るぺぇじ
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      たかはた なおや
俺の名前は高畑直哉。
地球を侵略する宇宙人と戦う、巨大ロボットのパイロットだ。
すまん、嘘だ。
ホントは、地球の日本に住む高校一年生だ。

「地球」の「日本」。
はい、ここ注目。

なんでわざわざこんな枕詞を付けたかって言うと、もちろん理由がある。
それは、目の前に広がる青々とした森だったり、遠くの空を飛んでいる羽根の生えたトカゲだったり、
後ろから物凄い勢いで迫ってくる猫(?)だったりするわけだ。
一番目はともかく、二、三番目は地球じゃありえねぇだろ?

だが、ここは一体どこなんだ、なんて考える余裕は今の俺には無い。
何故なら、さっきからずっと猫(?)に追いかけられてるからだ。

猫相手に逃げんなよとか思った奴、じゃあ俺と変わってみろ。
俺を追いかけている猫(?)は、2メートルを超えるでかさだ。
その上、時折口から火を吐いてきやがるんだぞ。

「って、熱っ熱っ! ちょっと焦げた!」

人間は獣より速く走れるようには出来てないんだっつーの。
正直、まだ追いつかれていないのは奇跡だ。
火事場の馬鹿力ともいう。
だが、それもそろそろ限界だ。
もう猫(?)はすぐ後ろにまで迫っている。
次に火を吐かれたら、こんがりウェルダンになってしまう。

「じ、冗談じゃねぇっっって、の!」

進行方向にある木の枝を掴み、走る勢いを利用して身体を持ち上げる。

「ギ?」

逆上がりの要領で一回転し――――猫(?)の頭を踏み付けるように着地する。

「ギィ!?」

一声大きく鳴き、動かなくなる猫(?)。
足でつついてみても、ぴくりとも動かない。
どうやら、ひとまず危機は去ったらしい。
もう一度やれと言われても、多分できないだろう。
人間、生命がかかってるとすげぇことができるもんだ。

ともあれ、猫(?)が目を覚ます前にここから放れよう。

「ったく、一体どこなんだよ、ここは」

口をついた疑問に、答えが返ってくることはなかった。
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