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蒼夜の混沌とした頭の中を徒然に書き綴るぺぇじ
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「ふう」

ため息を一つ吐き、夜空を見上げる。
瞳に映るのは煌めく無数の星。一際強く輝く二つの月が、ここが異世界だということを教えてくれる。



あの後センギの作った夕飯をご馳走になった。
センギは、お客さんにご馳走するのは久しぶりっスよ、なんて言っていたが、目茶苦茶美味かった。
(まあ、自分たちが食べる分は毎日作ってるわけだから、ブランクとかがあるわけじゃ無いんだが)
今はせめてもの礼にと食器を洗い終わり、涼みに外へと出たところだった。


普通に学校に行って授業を受けて帰宅して。
何も特別なことはしてないのに、なんでこんなことになってんだろうな。
俺が世界の理不尽を嘆いていると、背後から声がかけられた。

「あれ、直哉さんこんなとこで何してるっスか?」

振り返ると、両手にコップを持ったセンギがいた。

「ああ、ちょっと涼んでただけだ。そっちはどうした?」

「ファリィをお風呂に入れてきたら、直哉さんの姿が見えなかったっスから。探しにきたっスよ」

そういや何も言わずに出たな。

「悪い悪い。一言言っとけばよかったな」

「いえ、それはいいっスけど。あんまり一人で遠くに行ったらダメっスよ」

危ないっスからね、と警告するセンギ。
また獣やらに追いかけられるのは勘弁だしな。
俺としても、わざわざ危ないところへ近づく気は無い。

「出かけたい時は、オレかファリィに声をかけてくださいっス」

「ああ、わかった」

「あっと、忘れるとこだったっス。これどうぞっス」

そう言って片方のコップを渡してくるセンギ。
コップの中には、薄青色の液体が入っていた。

「クンの実のジュースっス。美味しいっスよ」

「ああ、サンキュ」

「サンキュ……?」

「俺の世界の言葉で、礼の言葉だ。っと、これ美味いな」

ほんのりとした甘味とのど越しの良さが、なんともいえん。

「そうなんスか。勉強になるっスね。クンの実はいろんな物に使えるっスから、重宝するっスよ」

「ふーん」

そうなのか。

「さ、飲み終わったらもう寝た方がいいっスよ。明日は朝早いっスから」

「朝早いって、何でだ?」

「んー、明日のお楽しみっス」

「ふーん?」

……ま、いいか。
明日になればわかるだろ。
それより、明日ちゃんと起きれるかな。
限界以上の速度で走ったりしたせいで、身体中がぎしぎしいってるんだが。
一度眠ったら、しばらく起きれないぞ、これは。
ただでさえ早起きは得意じゃないし。

「そんなわけだから、俺が起きてこなかったら起こしてくれ」

「どんなわけっスか……」

苦笑しながらも、了解っス、と言ってくれるセンギは良い奴だと思う。
さすがに起こされれば起きるだろ。


……寝て起きたら、自分の部屋だったりしねえかな。夢オチだったら色々と楽なんだけどなァ。
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