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蒼夜の混沌とした頭の中を徒然に書き綴るぺぇじ
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唐突だが、魔法というものを信じている小学生はどれくらいいるだろうか。

一年生なら、まだ信じているやつはいるかもしれない。

二年生だと、ほとんどのやつが空想の産物だとわかっているはずだ。

三年生、つまり俺の年になると、もはや常識だろう。

ところが、だ。
俺は今、目の前の光景に常識を覆されている。

同級生が呪文を唱えると光に包まれ、光が収まった時にはさっきまでとは全く違う格好に変わっていた。
その手には、どこから現れたのか、なんというか、こう、リリカルな感じの杖が。

その姿は、簡単に言えば“魔法少女”だった。

「…………えー」

いやー……、何なんだこれ?








月村の案内で、動物病院にイタチ(仮)を連れていった俺達。

ぐったりとしていたのでけっこう危ない状態なのかと思っていたのだが、獣医さんが言うにはすぐに死んだりするような状態ではないらしい。
とはいえ、衰弱がひどいので、あのまま発見されなかったらやばかったらしい。

ま、しばらくは此処で入院させてくれるらしいので、心配ないだろ。
このイタチ(仮)をどうするかは、こいつが治ってから考えればいいと思うし。

ところで、このイタチ(仮)はイタチではなくフェレットという動物らしい。
フェレットなんて見たことないからわからんかった。

閑話休題。

ともあれ、イタチ(仮)改めフェレットを病院に預けた俺達は、安心して帰宅するのだった。
……バニングスと月村は塾らしいが。
頑張るな、アイツらも。




家で夕飯を食べながら、親父に今日あったことを話す。

「へぇ、この辺りでフェレットなんて珍しいね」

言われてみれば、確かに。

「首に赤い石をつけてたから、多分ペットなんだろ」

「そうなんだ……」

頷き、何かを決めたようにこっちを見る親父。

「直人。もし、飼い主が見つからなかったら、その子、うちで引き取ってもいいよ?」

「何だよいきなり?」

日中、一人で仕事してるのが寂しくでもなったのか?

「うん、なんとなくね。その子は、見つけた人のうちの誰かが引き取った方がいい気がしてね」

「なんとなく、か」

「うん。なんとなく」

もともとうちで引き取る可能性も考えてはいたんだが……、親父の“なんとなく”で悪い方に向かったことはないしな。

「わかった、考えとく。っても、飼い主が見つからなければの話だけどな」

「うん、そうだね。見つかるといいね、その子の飼い主さん」
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